音楽を聴いて鳥肌が立つ事や悪寒がすることはあるだろうか?自分は悪寒がする方で、先日「鬼滅の刃」の主題歌を歌っているLISAの「紅蓮華」を聞いた時にものすごく悪寒と痺れが走ったので調べてみると、どうも鳥肌が立つ人と立たない人で分かれるらしい事が解った。
ゾクゾクして鳥肌が立つこの感覚「フリソン(frisson)」は、音楽を聴いて体験されることが多いが、芸術や映画を鑑賞している際にも起きる。
フリソンが起こる人の割合
頻繁に鳥肌が立つ人もいれば、感動はしても鳥肌が立たない人もいる。一般的に音楽を聴いて鳥肌がたつ人は全体の3分の2から半数であるという。
感動の音楽を聞くと鳥肌が立つ人と立たない人がいる。一体なぜ?そのメカニズムを解明(米研究) : カラパイア (karapaia.com)
別の研究結果では、237人の内、悪寒を感じる人が10人と4.19%の結果になっている。
非常に差のある結果になっているが、現実世界ではフリソンが起こる人は結構多い印象である為、半数ぐらいは該当しそうな感じがする。
フリソンが起こる原理
フリソンが起こる原理は、音楽を聴いてまず「期待」の段階があり、それから神経伝達物質が「放出」されると報告している。つまり音楽を聴いて感情の高まりがピークに達したとき、ドーパミンが放出され、ゾクゾク感を味わうのだ。
音楽を聴いて鳥肌が立つ人は脳の特定の部分が強化されているという。
フリソンが起こる人は聴覚皮質が他の領域と強いつながり
フリソングループと非フリソングループのスキャン結果を見比べると、3つの主要領域のつながり具合に違いがあることに気がついた。
寒気を感じる人たちには、聴覚皮質から他の2つの領域(感情処理に関係する前部島皮質、感情の観測とそれに対する価値付けを行う内側前頭前皮質)へ走る神経線維が多く見られたのだ。
聴覚系が脳の感情系と報酬系に強く結び付く
カナダ、マギル大学の神経科学者ロバート・ザットーレ氏によれば、こうした結果は自身の研究結果とも一致するものだという。
彼の研究では、愉しい音楽を聴くと聴覚系が脳の感情系と報酬系に強く結び付くことが明らかとなっている。この2つの証拠が示唆することは、聴覚系と感情系の相互作用が音楽がもたらす歓びの源泉であるということだ。そして、その結びつきが強いほどに人は直接的な”スリル”を味わうようになる。こうした理解が進めば、音楽家がさらに強い感動を人々に与える助けとなるかもしれない。
フリソンが起こるとドーパミンが放出される。
【シータ波が増幅するとゾクゾク感を感じる】
2011年の研究でこの実験の参加者は18人(うち8名はアマチュア音楽家)。彼ら自身が事前に選んだゾクゾク感をよく感じる曲と、研究グループが選んだ中立的な曲を目を閉じたまま聴いてもらい、そのときの脳内活動がモニタリングされた。
音楽鑑賞中、参加者がゾクゾク感を感じた平均回数は16.9回。それぞれのゾクゾク感の持続時間は平均8.75秒ほど。
そしてこのとき脳の中では、感情処理を担う「眼窩前頭皮質」において「シータ波」(入眠時や瞑想中に観測される脳波)の増幅が確認。その強さはゾクゾク感や感情の大きさと相関していたという。
人間の可聴域外の音(超音波)でフリソンは起こるか?
これは自分の経験であるが、特定のアーティストには、人間の可聴域外の声を発声するアーティストがいる。
過去の経験では、その声を聴いたときにフリソンが良く起こっていたのを覚えている。
上記のフリソン原理では、「期待」をいい意味で裏切られた時にフリソンになると言うが、LISAの声を断片的に聞いた時でも発生していたので特定の条件でも発生する気がする。
ちなみに、CDが主流になってからCDを聞いただけではフリソンが起きた事がない。
これは、CDのデジタル化が原因でCDのサンプリングにより、超音波領域がカットされているからだと思う。
最近は、CDのサンプリングよりも広範囲がサンプリングできるハイレゾの周波数(CDの2倍の周波数)もある為、ハイレゾの周波数でサンプリングされた音源ならフリソンが起きやすくなっていると思う。
今回、LISAの「紅蓮華」を聞いたときにフリソンが起きたので、以下にリンクを貼るので、興味がある方は一度視聴をお勧めする。
ちなみにリンクの歌は、編集されたような音声ではなく、アーティストが1発で歌う前提である為、より超音波が聞こえるようになっていると思う。
LiSA – 紅蓮華 / THE FIRST TAKE – Bing video
面白そうなので超音波関連については別の記事でも上げようと思う。
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