最近、お笑い芸人の田村敦がHSPだと公言した事で、HSPの話題が多くなっています。
自分もHSPなので、共感出来る事が多数あります。
HSPは、1996年にエレン・N・アーロン博士が提唱した概念です。
HSPとは、生まれつき「非常に感受性が強く敏感な気質もった人」という意味で、「Highly Sensitive Person(ハイリー・センシティブ・パーソン)」と呼び頭文字をとって「HSP(エイチ・エス・ピー」と呼ばれています。
HSPは環境や性格などの後天的なものではなく、先天的な気質、即生まれ持った性質であることがわかっています。
HSPの割合は、5人に1人(15%~20%)が該当し、この割合は人間だけではなく、他の自然界にも当てはまります。
エレン・N・アーロン博士によると、このHSPは、「DOES」という4つの特性を持っています。
このうち一つでも当てはまらなければHSPではありません。
D:深く考える(Depth of processing) O:過剰に刺激を受けやすい(being easily Overstimulated) E:共感力が高く、感情の反応が強い(being both Emotionally reactive generally and having high Empathy in particular) S:些細な刺激を察知する(being aware of Subtle Stimuli)
HSPのセルフチェックは、エレイン・N・アーロン博士のページで出来ます。
HSPは感覚データを通常よりはるかに深く、かつ徹底的に処理しているが、それは神経システムにおける生物学的な差異によるものである。
感覚的に敏感である。五感や、人の感情や雰囲気から自身の内部に入り込まれ受ける刺激が非HSPに比べ強い。何に対して敏感かは個人差がある。2019年、東京大と米カリフォルニア工科大などの共同研究チームが人間の第六感、磁気を感じる能力を発見したように、現代では解説が不可能な現象やデジャブ、説明のつかない多くの刺激を受けるため、心身ともに疲れやすい。疲れが蓄積され不機嫌や体調不良などにつながりやすい。嫌なことだけでなく、楽しいことでも刺激が多すぎると疲労になる。よって原因が定かではない、若しくは原因が定かである身体症状症などの慢性疲労症候群を引き起こすことも稀にある。ストレス環境要因を減らしていくことや広い捉え方を持ち、認知を変えていく姿勢が必要である。
神経細胞「ミラーニューロン」の活動が活発であることにより、共感力が高く感情移入しやすい。HSPは生まれたときから境界を持てないケースがあり過剰同調性のために自身と他者との問題を自身の問題として同一しやすい面もある。
人や環境における小さな変化や、細かい意図に気づきやすい。無意識的あるいは半無意識的に環境内の些細な事柄を処理できる能力から、しばしばHSPは「ギフテッド」や「第六感」を持っているように見えることもある。
ウィキペディアより
・充実した内面生活を送り、スピリチュアルなことや、創作、医学、心理学、哲学に興味を持つ傾向がある。 ・言語能力が高い。前述の通り、HSPは「ミラーニューロン」の働きが 活発であるが、ミラーニューロンは、ブローカ野(言語領域)にあることから ヒトの言語能力に密接に関連しているとされている。 ・HSPの内、7割が内向型で、3割が外向型(=HSS)である。 ・生まれつき感情や社会性をつかさどる右脳が活発。 ただし「右脳タイプ」というわけではなく、上記の様な「優れた言語能力」や 「深い思考」に見られるように、左脳の能力も十分に発達させる。 HSP/非HSPに関係なく、人間の脳は「言葉や、意味の分析・解釈は左脳」 「言葉によらない感覚処理は右脳」で処理し、右脳が先に発達し、 左脳は遅れて発達する。 HSPにおいても幼少期が特に強く、10代にさしかかり左脳の能力が 発達してくると大人びた美的センスや、鋭い洞察力を見せる様になる。 右脳で得た深く細やかな感覚データを、左脳で適切に処理できる様になる為である。この為に他者からは誤解やいじめも受けやすい。 ・大きな音、太陽、眩しい光、蛍光灯、強い匂い、小さい音が大きく聞こえる 弱い匂いが強く感じるような刺激にも弱い。 視覚過敏や聴覚過敏など五感からも与えられるものを持ち合わせることがある。 物事に対して容易に驚き、短い時間にたくさんのことを成し遂げるよう要求されると混乱する。 ・一部のHSPを表現するとき、シャイさ、抑制、恐怖症、パニック症状といった ネガティブな言葉がしばしば使われる。しかし、これらの性質は周囲の 環境的なストレス源の有無によって獲得されたりされなかったりするので、 全てのHSPに当てはまるとは限らない。 ・多くのHSPが持つ優れた点として「優れた良心の持ち主で裏切り行為をしない誠実さ・私情を挟まない正義感」 「愛情や喜びをより深く感じ取る」「ポジティブな人生観」「親切で共感力が強い。 カウンセラー・教師・ヒーラーへの高い適性」 「アート・音楽などの美の理解・共感力」「独創性が豊か」 「異なる立場にある人への共感と理解」「危機を早期に察知する能力」 「環境問題への関心の高さや、生物/動植物への優しさ・意思疎通」 「優れた五感/六感を持ち、美味を十分に味わったり、アロマテラピー、 ヨガ、瞑想、マインドフルネスや呼吸法によるリラクゼーションの効果や プラシーボ効果もHSPではない人より高い」。 1を知って10を知るような「直観が鋭く、スピリチュアルな体験をすることも多い」 などが挙げられている(以上は、テッド・ゼフの著書「The Highly Sensitive Person's Companion」)。
ギフテッドの特徴である過度激動(OE)とHSPの特徴がかなり似通っています。
ギフテッドの選定条件とされる高IQ(上位3%)の割合を考えると、HSPの割合が20%とだいぶ開きがありますね。
ギフテッドというのは、アメリカなどの認定制度でギフテッド認定された人がギフテッドとなるわけで、認定されなければそれは普通の人です。
当然、HSPの中でもIQが高い人がギフテッド認定されて、普通の人でもIQが高ければギフテッド認定されるだけの事です。
ギフテッドの特徴自体、いろんな分野の上位的な位置づけなので、HSPの中でもIQが高い人がギフテッド認定を受けるという感じでしょう。
ちなみに、MENSAの中ではHSPの割合が結構高い印象で、ASD(自閉症スペクトラム)の人の94%がHSPだと言われています。
ギフテッド認定される中でも、HSPの人がギフテッド認定される割合が高い為、ギフテッドの特徴にHSPの特徴が被ると考えられます。
仕事の成果はかなり出せる。(Depth of processing)
この特質のおかげで、システム開発の分野では、障害の発生しないシステムを作る事ができ、他の人が作ったシステムより、明らかに品質が良いシステムを作れます。
具体的に言うと、障害が発生しうる箇所が事前に考えられる為、最初から障害対応を施した設計に出来る。
仕事の能力は普通の人よりは高い傾向になります。
共感力が高く、感情の反応が強い(being both Emotionally reactive generally and having high Empathy in particular)
ヒューマンドラマ系の映画を見た時なんて、涙が止まりません。
ちょっとした事でも涙もろく、冷静でいるのに仮面をかぶらないといけない。
・感覚的に敏感である為、仕事に集中するのが困難(being easily Overstimulated)
この特質のおかげで、周りの音が非常にうるさく感じ、仕事への集中力を阻害します。
耳栓などで対策して、やっとまともに集中して仕事が出来ます。
・些細な刺激を察知する(being aware of Subtle Stimuli)為、他の人より、色んな事が分かる反面、それを口に出せないもどかしさ。
そして、普通の人の考えていることが手に取るように分かり、負の感情や敵意を敏感に感じ取ってしまう。それで深く傷つく。
・カフェインに敏感に反応して、夕方以降に飲むと夜が眠れなくなる。
・薬物にも敏感である為、一部麻酔が受けれないとかあります。
虫歯で神経抜くときに麻酔を受けれなかった時は地獄でした。
いずれにしても、HSPというのは生きづらさがある反面、普通の人には無い独特の感性を持ち合わせており、上手く生かすことが出来たら、成功するかもしれません。
この世界がHSPだけだったら争いのない世界になるんでしょうね。