心理学的な性格分類を知ろう
日本では、性格の分類を血液型や星座などで分類することが多いですが、この分類法には全く根拠がありません。バーナム効果で当たると思い込んでいます。
血液型は日本では、A、B、AB,O型とそれなりに分布していますが、世界を見るとかなり偏りがあります。
一部の国によっては血液型にかなりの偏りがあり、ブラジルなどのラテン系の国ではほぼ100%がO型とかになっています。
血液型 | 日本 | 世界 |
A型 | 40% | 40% |
B型 | 20% | 11% |
AB型 | 10% | 4% |
O型 | 30% | 45% |
血液型の性格診断をブラジルでやるとすべての人が同じ性格なのか?って事になってしまいます。
そこで、心理学的な性格分類(分析心理学)を紹介します。
ユングタイプ論とは
ユングの「タイプ論」とは、カール・ユングが1921年に発表した『タイプ論(心理学的類型)』のなかで論じた外向性と内向性の二つの心理的態度と4つの心理的機能を基にした特性理論です。
人間は、心理的態度の2種類と、4つの心理機能のいずれかが強くでることによって性格が決まってくる理論です。
心理的態度
外向性
エネルギーが外界の物事や、人物に向かう。
コミュニケーション能力が高く、社交的、人と接する事で、エネルギーを充填する。
内向性
エネルギーが心の世界に向かう。
興味や関心が自分自身の内側に向かっている状態。
もの静、内気な印象を与える。
心理機能
感覚
五感を使って、見たものをありのまま感じ取る。
体を上手く動かせたり、体を使うことが得意。
直観
想像性や、インスピレーションが強く自由奔放である。
物事の裏を感じ取る。
感情
自分の中の感情を優先する、他人の気持ちを一番大切にする。
思考
論理的に物事を考える。論理的に判断する。
ユングが考えた人間の性格とは
どんな人も心の中に外向性、内向性を持ち合わせており、より強いものが表面に出ているにすぎません、しかし片方の心理的態度だけが過度に表面に現れる事で、対立するもう片方の性格が無意識の中から出現することがあるとユングは考えました。
また、心理機能のうち、思考と感情は対立関係にあり、逆に感情と直観は同類関係にあります。
外向性、内向性と同じく、人は誰でもこれらの4つの心理機能を持ち合わせており、そのうち一つが他よりも強く発達することで意識に影響を与え、現れる事でその人の性格が形成されていると考えました。
組み合わせにより、性格が決まる
ユングが考えた心理的態度と、強く出る心理機能を組み合わせる事で、8つの性格に分類できると考えました。
外向的 | 内向的 | |
思考 | 外向的思考タイプ 何事も客観的事実に即して考える。他人には不寛容 | 内向的思考タイプ 事実よりも主観を重視。頑固で強情。哲学者肌 |
感情 | 外向的感情タイプ 流行り好きで、深い思慮性は無い。対人関係は豊か。 | 内向的感情タイプ 感受性が強く、自己の内面を充実させたいと願う。 |
感覚 | 外向的感覚タイプ 現実を受け入れる力がある。快感を楽しみ、享楽的 | 内向的感覚タイプ 物事の奥にあるものを感じ取れる。独自の表現力。 |
直観 | 外向的直観タイプ 実業家に多い閃き型。可能性を追求する。 | 内向的直観タイプ 非現実的に閃きによって行動する。芸術家に多い |
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