ギフテッドの脳の成長

ギフテッドの脳の成長は一般人とは違い、特殊な成長を見せる。

ギフテッドの脳の成長の仕方

２００６年にアメリカの国立精神衛生研究所が発表した論文では、

「ヒトの知能が遺伝子によってある程度決まるならば、脳の成長と IQ の間にはどんな関係がある
のだろうか。この疑問に答えるべく、脳の外層である皮質のサイズ測定が行われ、思いがけない結果が得られた。」

とあります。

～～～一部転載～～～

IQ テストの得点に基づいて知能が「特に高い」「高い」「平均」という 3 つのグループに被験者を分け、7 ～ 19 歳までの皮質の厚さの変化を連続曲線で表すことで明らかにしている。
IQの測定尺度はその年齢集団に対して標準化し、理論上は子どもの年齢によって変動しないようにしてある。
図１ は、各脳領域の皮質の厚さを表す曲線であるが、知能レベルごとに成長パターンが異なることが見て取れる。

図 1　皮質変動曲線。
中央の脳マップは、知能の非常に高いグループと平均
的グループで、皮質の成長曲線に著しく違いのある箇
所が特に集中しているクラスター部分を示す。a のグ
ラフは、右の上前頭回で曲線の差異が最大の皮質箇所
（上段の脳マップで指し示した箇所）における皮質成長
曲線を示す。ｂ～ d は、その他のクラスター部分にお
ける全皮質箇所の厚さの平均の曲線を示す。d は、下
段の脳マップで指し示した領域と関連する。矢印は、
皮質の厚さがピークになる年齢を示す。

知能が特に高いグループに属する子どもたちはほかのグループに比べて、児童期前半にはこれらの脳領域の皮質が薄いが、11 歳までに皮質の厚さが急速に増大し、その後は青年期を通じて減少していく。
研究者たちによると、知能が特に高いグループでは前頭前皮質の獲得にかける期間が長く、変化の度合いも最も急激だという。
変化のこうした差は、すべての皮質領域で生じるわけではない。
児童期後半に IQ と最もはっきりした正の相関を示すのは、前頭前皮質である。
この領域は情報処理の階層構造の頂点に位置し、五感のすべてから高度に処理された情報を受け取る。
また、知能が特に高いグループとほかのグループとの間で成長曲線の形が最も大きく違う脳領域は、外側および内側前頭回である。

～～～転載終り～～～

脳の成長の違いにより、出来ない事が多いギフテッド

一般人の大脳新皮質は７歳まで成長し、そこから緩やかに成熟期（大脳新皮質が薄くなる）を迎えるのに対して、ギフテッドは１１～１２歳まで成長し、そこから一気に成熟期に入る。
最終的には、一般人よりも大脳新皮質が薄くなる。

成熟期に入るまでが遅い為、一般人に比べて出来ない事が多いが、一度成熟期に入ってしまえば、一気に成長し成人になる頃には成熟が完了する。

大脳新皮質の機能として、目標を立てて実行する能力や整理整頓能力などがあり、ギフテッドの子供は忘れ物が多かったり、片付けが出来なかったりと、他の子供に出来る事が出来ないケースがあります。

ギフテッドであるならば、小学校５～６年生頃になると今まで出来ていなかった事が突然改善するかもしれません。

もし読者の方に子供が居て、忘れ物や整理整頓が出来ない子が居たら、その子はギフテッドかも知れません。

もしギフテッドであるならば、叱るよりも、興味のある事を率先してやらせてあげましょう。
叱って抑圧してしまうと子供が委縮したり、心に病を負う事になります。
脳の成長が一般人と違うと解ってしまえば、ギフテッドの子供に対する対応も変わるでしょう。

せっかく神から授かった能力なので、思う存分発揮させる為に暖かく見守ってあげてください。